覚えておこう!結婚祝いの「のし紙」について

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さまざまな贈り物に欠かせない「のし」。結婚祝いも例外ではありません。しかし、いざ結婚祝いののしを書こうとすると、何を書けば良いのか迷ってしまいがち。
そこで本記事では、そもそも「のし」とはどういったものなのか、結婚祝いののし紙の正しい書き方についてご紹介します。

結婚祝いにかかせない「のし」とは?

のしの書き方を知る前に、まず「のし」とは何かを知っておきましょう。
「のし」とは、のし袋の右肩にある小さな飾りのことを指します。
のしの始まりは室町時代。打ち伸ばした干しあわびを和紙で包んだものが原型となっており、現在も祝いの場面の贈答品に用いられています。
当時あわびは長寿を示す縁起物とされていたことから、贈答品に用いられていました。その名残から現在も贈答品にのしを飾っています。
勘違いされがちですが、「のし」はあくまでも飾りのことを指します。のしの付いた封筒を「のし袋」、包み紙を「のし紙」と呼びます。なお、弔事などの祝い事以外の贈り物にはのしは付けず、水引が印刷された「掛け紙」を使用します。

結婚祝い、のし紙の書き方講座

結婚祝いののし紙の書き方がわからない、という人は少なくありません。
のし紙を書く際に、表書き・水引・名入れが大切なポイントとなります。
ここでは、それぞれの書き方について詳しく解説します。それぞれの書き方のポイントを知り、スムーズに書けるようにしましょう。

訪問マナーで好印象を与えよう

結婚の報告は、基本的に女性側の親御さんへ先に挨拶に行くのが通例です。
訪問先でのマナーは印象を決定付ける大事な場面。紹介するマナーを参考にして、しっかりシミュレーションして挨拶に向かいましょう。

表書き|「御結婚御祝」と記載

のし紙の上部に記載する言葉を「表書き」といいます。
「表書き」には贈り物を送る目的を書きます。
結婚祝いでは、「御結婚御祝」と書きましょう。
ちなみに出産祝いでは「御出産御祝」、婚礼の引出物では「寿」と書きます。合わせて覚えておくと必要な場面で迷いません。

水引|結び切りを選択

「水引」は、のしの中央に飾られているものです。
水引には種類がさまざまで、祝い事に応じて選びます。
結婚祝いの場合は、「結び切り」を使用しましょう。
「結び切り」は一度結ぶと解けない形になっており、「一度きり」や「ほどけない」という思いが込められます。
水引の本数は3本・5本・7本・10本などがありますが、一般的には5本結びを使用します。しかし、結婚祝いでは縁起の良い5本2束の10本結びが一般的。
奇数である9本は「苦」を連想させるため、避けましょう。
また水引には赤・白・金・銀・黒・青・黄の7色があり、様々な組み合わせの色がありますが、結婚祝いでは金銀を使用します。結婚祝い以外の祝い事には紅白、弔事には黒白を使用することが多いです。
前述の通り水引にはさまざまな種類があります。その中から蝶結び(花結び)・あわじ結び(あわび結び)についてもご紹介します。用途に合わせて使い分けられるよう覚えておきましょう。

  • 結び切り「結び切り」とは、一度結ぶと解けない結び方で、二度と繰り返すことのないようにという思いが込められており、結婚祝いやお見舞い、弔事などに使用します。
  • 蝶結び(花結び)「蝶結び(花結び)」は、何度でも結ぶことができます。
    主に出産や入学、昇進などのお祝いに用いられるほか、挨拶やお礼時にも使用できます。
    「何度もあってほしい」という願いが込められているため、結婚祝いで使用してはいけません。
  • あわじ結び(あわび結び)「あわじ結び(あわび結び)」は結び切りの一種で、両端を強く引っ張ると固く結ばれるという特徴があり、「末長く付き合う」という意味を持ちます。そのため結婚祝い、お見舞いから退院祝い、謝礼や餞別、葬儀などに使用します。特に関西以西で使用されることが多い水引です。
名入れ|贈り主本人の名前を記載

「名入れ」は、のし紙の下部に記載しますが、受取人の名前を書くという誤りをしやすいため注意が必要です。
名入れは受け取る方の名前ではなく、「贈り主本人の名前」を記載します。
つまり名入れには相手の名前ではなく、自分の名前を記載しなければなりません。
のし紙に自分の名前を記載することで、受け取った人が誰から受け取った祝いの品かを確認できます。
また、連名で名前を記載する場合は、記載する順序が決まっています。名入れの右位置が上位となるため、年齢や職位を右から順に記載します。夫婦や男女で記載する場合は右に男性、左に女性の名前を記載します。なお全員同性や特に順位が無い場合には、右から50音順に記載してください。

結婚祝いには、「外のし」を選びましょう

のしを贈り物に貼り上から包装紙を包む形を「内のし」、包装紙を包みその上からのしを貼る形を「外のし」といいます。
結婚祝いでは「外のし」が一般的です。
外のしにすることで贈答品を渡す際に、表書きが相手にはっきりと見え、目的やギフト内容が明確に伝わります。なお、出産祝いでも外のしを選ぶのが一般的です。
マナーを守った心に残る結婚祝いを贈呈しましょう
大切な人へ贈る結婚祝い。結婚祝いにつける「のし」には、表書きと名入れの書き方や水引の持つ意味など、様々なマナーがあります。今回ご紹介した、結婚祝いに最適なのしの書き方を覚え、正しいマナーで素敵な結婚祝いを贈りましょう。
またのしは結婚祝いだけではなく、出産祝いや退院祝いなどさまざまな祝い事に使用します。表書きの書き方や水引の選び方、内のし・外のしについて正しい知識を持ち、それぞれのシーンで適切に使い分けられるよう合わせて覚えておきましょう。